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新橋・汐留(上) [タイムスリップ]

明治45年(1912年)に発行された「東京名勝図絵」という写真集に載っている東京各地の古い写真の現場を見に行く、”タイムスリップ・定点比較”シリーズ。

久しぶりです。今回は新橋・汐留。 

パノラマですねぇ。

写真は真ん中の橋が新橋、直線で延びているのがご存知銀座の中央通り。時計台のある建物が博品館です。現在は8階建てのビルになっています。

写真の撮影現場は空中。当時高いビルはないので電柱か、気球かなにかに上って撮影したのでしょう。

 いいポイントはないか探してみました。現在の新橋はこんな場所です。

上を高速道路が走り、休日は写真の橋の向こう側が歩行者天国の終点になります。右が天ぷらで有名な「銀座天國(てんくに)」、左の白いビルが博品館です。「天國」も創業は明治ですが、この銀座8丁目の地に移ったのは大正時代だそうです。 

 

撮影場所と思われる方へ振り向くと、現在はこんな景色です。

国道を高いオフィスビルが挟みこんでいます。オフィスには勝手に入れませんし、

少し遠いけど渡り廊下になっているゆりかもめの駅がいいかな。あそこなら自由に写真が撮れそうです。 

 

というわけで、ゆりかもめの新橋駅のホームから撮ってみました。

 

下の写真と比べてどうですか?くの字になった道路の感じで同じ場所とわかりますが、大きく変わっちゃいましたね。今は高いビルが増えて、視界がパノラマになりません。

それにしても昔は市電がたくさん走っていたんですね。 

ところで、一番上の写真で気になったこの男性。電線をいじっているようですね。

電気は1887年に日本橋茅場町から東京電燈が送電したのが最初で、明治末期までに民間の電力会社が続々設立されていたそうです。

この男性も電力会社の社員でしょうか、見るからに危険なお仕事、しかも軽装だし。。。 

しかし、電柱の上は景色がよかったでしょうね。写真の左の方は現在は高級クラブが並ぶネオン街で視界が悪いですが、当時は皇居まで見渡せたに違いありません。

男性が作業をしている場所は・・・手前の屋根にちらっ見えるマークから推測するに、佃煮で有名な新橋玉木屋の前の電柱のようです。

江戸時代からの老舗、新橋玉木屋は今も健在。角にはコンクリートの電柱が建っています。

 

つづいて、現在のJR新橋駅です。

 

現在の新橋駅は、明治45年当時、「烏森」という駅名でした。現在も南側の改札口は烏森口と呼ばれその名前が残っていますね。当時の新橋駅は今の汐留にありました。

烏森駅は1909年の開業ですが、1914年に東京駅が完成し、東海道本線の起点が東京駅へ変更されると、元の新橋駅は貨物専用駅となり汐留駅に改称、烏森駅が二代目の新橋駅になり現在に至っています。 

古い駅なので、周辺を散策するとタイムスリップ・ポイントが見つかります。 

 雰囲気は、明治というより昭和かな?

 

こちらの写真は、明治末期の烏森駅のプラットフォーム。

ホームの幅からみて、たぶん、この場所だと思いますが、今も雰囲気が残っていますね。

 

さて、次回は未来へタイムスリップしたような汐留へ行ってみます。


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