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岸和田へ行く [街歩き]

関西空港から羽田へ向かう便の出発まで時間があいたので、

岸和田へ立ち寄ることにしました。 

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岸和田は、大阪の堺から泉州をさらに南へ
泉南と呼ばれる地域の中心都市。

岸和田は勇壮なだんじり祭りが有名ですが、
祭りの季節以外で、
縁もゆかりもない関東の人間が観光で訪れることは、
ほとんどないかもしれません。

プロ野球ファンには清原の故郷として知られますが、
京都や奈良と比べ、そもそもイメージが沸かない地域です。

南海電車を降り、とりあえず駅前の観光案内所へ。

案内所のオヤジさん、親切に教えてくださいました。
オヤジさんおすすめの2時間コース通りに市内を散策することにしました。

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まず駅前の商店街を西へ。

ここには2012年のNHKの朝の連ドラ「カーネーション」の舞台、
コシノ3姉妹の生家があります。
2階が展示ルームになっていますが、有料です。

その手前にあるドラマにちなんで作られた「オハラ洋装店」
「カーネーション」に登場した洋服のレプリカを展示しています。
行ったときは人影も少なく、ブーム終了、という感じですかね。

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東西に延びる駅前通りと直角に交差するアーケード街、

城見橋筋商店街


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こちらは昭和の香りがプンプンしますね。
「闇市」という通称もあるそうで、なんともいえない
タイムスリップしたかのような、

街歩き好き向きかも

私もこういう空気、好きです。

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その商店街を南へ歩き、

岸和田のシンボル、岸和田城へと向かいます。

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岸和田城は別名千亀利城
由来は機を織るときにたて糸をまく
「ちきり」という器具に城の形がにていたからとのことですが、
ピンおきませんよね。ということで

織りの豆知識
http://www.lcv.ne.jp/~ichiki/HPbase/ori54.htm

本丸のある一画を空から見ると、ちきりのよう。
庭と天守部分が丸を二つ描いたように見えます。


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岸和田城を築城したのがだれなのかは不明だそうです。

戦国時代、秀吉が紀州の勢力を押さえるための拠点とし、
その後、秀吉の叔父の小出秀政が城主の時に天守が築かれたとのこと。

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家康が天下を取ると、1640年から岡部氏が13代にわたり城主となりました。
岸和田藩5万3千石、

紀州の見張り番ですね。

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天守は1827(文政10)年、落雷により焼失。

現在の天守は1954(昭和29年)に復興されたもので、
観光施設ではなく、図書館としての再建だったそうです。

城門や櫓もその後復興されたもので

当然、鉄筋コンクリート

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天守の高さは石垣部分を含め22メートル

江戸時代の天守はもっと高かったらしいです。

こじんまりした感じ

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天守からは岸和田の町が一望できます。

写真は東南の方角
すぐ下に見えるのは、地元の財閥、寺田家の「五風荘」
現在は日本料理店、ということで立ち寄りませんでしたが、
回遊式の日本庭園がある大邸宅です。

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本丸、天守の前庭は、
作庭家、重森三鈴が造った「八陣の庭」

こちらは近世に造られたもので、
岡部のお殿さまはこの景色を見ていません。

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城郭のある丘を下り、
観光案内所のオヤジさん一押しのだんじり会館 へ向かいました。

だんじり会館は、
だんじりの実物展示や、紀州街道の町並み、体験コーナーなど一言でいえば、
ここへ来れば、だんじり祭りのすべてがわかる(大袈裟?)という、
まあ、どこの観光地にもあるような観光施設です。

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だんじり祭りが始まったのが1703(元禄16)年

観光パンフレットによれば、
ときの藩主、岡部長泰が、岸和田城三ノ丸に京都伏見稲荷大社を勧請

今でいえば、大物ゲストを招いて大きなイベントを開催するようなものでしょうかね。
五穀豊穣を祈願する稲荷際を開催、
それがだんじり祭りの始まりとされているそうです。

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だんじりに関連のある記念物の展示
イベントホールでは、記録映画が上映されていました。

地車(だんじり)を曳きながら、スピードを上げて
カーブを曲がる、「やりまわし」は迫力満点。

一度、生で見てみたいです。

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だんじり会館を出て、
お次は岸和田の古い町並みを眺めに

紀州街道を北へとぶらぶら歩きました。

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伝統的建造物保存地区にはなっていないようですね。

そういう事情もあってか、
新しい家も多く、やや不揃いな感じがしますが、
それでも漆喰の格子窓のある木造の建物が、
古の時代を感じさせてくれます。

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こちらは魚問屋があったそうです。 

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円成寺

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江戸時代には、
この紀州街道沿いに、豪商が軒を連ねていたことがうかがえます。
メインストリートで、人通りも多かったのでしょう。

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だんじり祭りの「やりまわし」で有名なかぎ型の地点に来ました。

道路がかぎ型に曲がっているのは、
外部からの侵入者を防ぐため。
ここには堺口門という門が設けられていました。

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昔、だんじりがカーブするときに
木造の家の軒や縁側を破壊する映像を見た記憶があります。

現在では、破壊防止のためでしょうね。
角が削られ、軒もコンクリで固められてしまっています。

ちょっとガッカリ感がありますが、
よく見ると、二階のベランダの下に
何かがこすった跡がありました。

普通はこんな場所に擦ったあとなどできませんやね。

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漆喰の伝統的建物のほかにも

岸和田にはレトロな趣のある建物が残されています。

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昭和8年に建設された、旧和泉銀行本店の建物。

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紀州街道を右に折れ、
最後は、岸和田本通り商店街を東に、駅へもどります。

古い商店も多いそうですが、
電線が昭和っぽいです。

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岸和田では古いものが目につきます。

大規模な開発が行われていないので、
江戸から昭和まで、それぞれの時代な空気がごちゃ混ぜになっている感じです。

面白かったです。

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