愛の天秤 [音楽(愛の××)]
久々の愛の××シリーズ
演歌です。
愛の天秤(バランサ) / 大城バネサ #26
作詞:田久保真見 作曲:桧原さとし 編曲:coba
大城バネサはアルゼンチン生まれの日系2世の演歌歌手です。
最近は、テレビの歌謡番組が少ないので、
演歌歌手を見る機会がめっきり減りました。
今年1月に発表された作品ですが、
偶然聴き、演歌にしてはやけにメロディアスでいい歌だなと思っていましたが、
それもそのはず、
原曲は、「POR UNA CABEZA」というアルゼンチンタンゴの名曲です。
タンゴ歌謡?とでもいうのでしょうか。
昭和40年代にはこういう歌謡曲が結構流行りました。
アコーディオンの世界的奏者cobaが編曲、
自ら演奏しているので、演歌が苦手という人にも
聴きやすく仕上がっています。
この歌の原曲の作者は、カルロス・ガルデル(Carlos Gardel)
アルゼンチンタンゴの伝説的な歌手です。
原曲「POR UNA CABEZA」は、
映画「Scent of a Woman」でアルパシーノが踊るシーンや、
「トゥルーライズ」「シンドラーのリスト」の挿入歌で使われたそうで、
世界的に非常に有名なんですね。
日本でも、CMソングに使われたり、
今年は、浅田真央ちゃんもこの歌をバックに演技したので、
よく知られている曲のようです。
私が不勉強でした。
「POR UNA CABEZA」とはスペイン語で「首の差で」という意味です。
恋を競馬のレースになぞらえ、
「首の差で」破れた男の胸にこみ上げる想いが、
サビのメロディーの哀感とピッタリマッチしていて、
それが時代を超えて人々を感動させているのでしょう。
そんなミニ知識をもって、
改めてガルデルの歌(→ POR UNA CABEZA)を聴いてみると、
本当に名曲だなと思います。
大城バネサの「愛の天秤」は、
cobaのアコーディオン演奏は素晴らしいし、
メロディアスな歌謡曲に仕上がっていますが、
原曲が偉大すぎますよ。
こちらも男女の別れの歌ですが、
「心は揺れる天秤 ゆらゆらゆらゆらり」
とか、歌詞が古くさいです。
何か勿体ない。
メロディーは、Aメロとサビがほぼ原曲のカヴァー、
その間に、和風のBメロを挟み、
無理やり演歌にしてしまいましたが、
私は、オリジナルをそのまま日本語でカヴァーしてくれた方がよかったな。