SSブログ

ホーム柵は本当に安全? [雑感]

東京では、地下鉄の駅のホームに、
線路への転落を防止する柵 (可動式ホーム柵、ホームゲート、ホームドア )
が設置されるようになりました。
JRも、山手線の駅に設置を予定しています。

都営三田線の場合、腰の高さくらいの柵。
都営南北線は、シンガポールなどの地下鉄と同じ、
天井まで覆う構造になっています。

確かに、柵があると、安心感がありますね。
最近はホームから線路に突き落される事件も発生しているし、
私のように、酔っ払ってフラフラ地下鉄に乗るオヤジには
ありがたい設備だと言えます。

      0001.jpg

しかし、頭の片隅に、これでいいんかいな?
と疑問があるんですよね。

これ、ホームにいる人には安全だけど、
車両の中にいる人にとってはどうなのでしょう。

特にスクリーンドアという天井まで覆う構造は、
停電時どうやって脱出するのだろうと思います。


子供のころ、父から聞いた桜木町事故の話を思い出します。

桜木町事故は、1951年に発生、
106人が死亡した日本鉄道史上最悪の列車火災事故です。
当時の車両は、木製で燃えやすかったこともありますが、
窓や扉が開かない構造だったため、乗客が脱出できず、
被害を大きくしました。

特に、三段式という中段が固定されている構造で、
窓からの脱出が不可能だったことが問題視されたため、
事故後、脱出可能な可動式に変えた経緯があります。

ところが、最近また、車両の冷房化を進める過程で、
窓の開かない車両が増えていますよね。

確かに、桜木町事故は半世紀以上も昔の話、
現在の地下鉄車両は不燃材料の使用が義務付けられています。

しかし、そうはいっても、車両が燃えないという保証はないし、
故障などで、車両が長時間停車し、
車両からの脱出が必要にならないとも限りません。

そんなとき、窓は開かない、柵があってホームへ出られない、
脱出路がふさがれている状態になりません?


私は、ホームの柵が不要だとは思いません。

しかし、もしこういう設備を設置するのであれば、
利用者に、万一の場合はこうして脱出するのだ、
と告知すべきだと思います。

全員が引田天功じゃないんだから・・・。


特に、都営地下鉄!!
この程度の告知じゃ何の役にもたちませんよ。
これでは、ワンマン運転支援のため、柵を設置したとしか読めません。

桜木町事故では、駅員が非常用コックの位置を知らなかったことも
被害拡大の一因だったと聞いています。
今の駅員に、車両からの脱出という視点で、非常時にどうするのか、
教育訓練が施されているのでしょうか?

気になるには、ハードよりも、ソフトの部分です。


nice!(1)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。