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富岡製糸場 [出来事]

富岡製糸場を見学してきました。 

上信越自動車道、富岡ICを出て5分。 
工場跡は、市街地の真ん中にあります。


【正門と東繭倉庫】
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富岡製糸場は、明治5年(1872年)、近代化を進める政府が、
当時の重要な輸出品であった生糸の品質向上のため、
海外の最新技術を導入して建設されました。

歴史の教科書にも出てくるのでお馴染みです。

【三号館 (左) と二号館 (右)】
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昨年1月、世界遺産暫定リストに登録されてから、
俄然注目を浴びるようになったわけですが、

そんなこともあり、一度見学しようと思っていました。


【西繭倉庫】

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こういう史跡は価値がわからないと、観ても面白くないので、
少し勉強。

見どころは「レンガ造りの美しい建物群」

木材で骨組を作り、その間にレンガを積んでいく
「木造レンガ造り」という特殊な工法を用いているそうです。

和洋折衷。
すべての材料が輸入というわけではないんですね。

【繰糸場 入口と内部】
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それにしてもよく130年以上も、
当初のままの姿で保存できましたねェ。

新しもの好きの日本では奇跡的なことだと思います。

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しかし、ここがもっと奇跡的だと思うのは、製糸場の敷地から見える景観。

他の近代的な建物が一切目に入って来ない。
空の広さも130年前から保存してきたんですね。


【旧蒸気釜所】
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しかし、心配ですね。
もし、世界遺産に登録されれば、もっと人が集まるようになる。
いつまでこの景観が維持できるのでしょうか。

市は、景観を維持するため、すでに動いているようです。

知名度が上がったら上がったで、
景観についてはジレンマに陥りそうな予感がします。

【ブリューナ館 裏】tomioka15.jpg

かつては、生糸で栄えた富岡も、
今はお世辞にも賑やかとは言えない状態。

しかし、逆にそれが、この奇跡的状態を作り出しているとも言えそうです。

たとえば、塀の外のこんな景色。
何か、ノスタルジーみたいなものを感じてしまいます。

行くなら今のうちかも。。。

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話は変わりますが、
私、素朴な疑問がありました。

生糸って、カイコの繭を茹でて繊維を取り出します。
中の蛹はどうなるの???

当然、熱で死んでしまうんですよね。
かわいそうだけど、蛹はさなぎ粉という粉末にし、
魚のえさになったり、佃煮にして食用にもされるそうです。

ついでに、

カイコは、白くて天敵に見つかりやすいし、
腹の吸盤が弱くて木登りが下手糞だし、
繭も人間が作った枠の中でしか作らない、

人間が管理しないと絶滅してしまうそうです。

家畜と同じだから、「一頭、二頭」と勘定すると、
今回初めて知りました。

小さな生命を無駄にしない。
太古の昔からリスペクトされていたことが伺えます。

なるほど、「おカイコ様」と呼ばれる理由もよくわかりました。

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鏑川を望む高台に建てられている富岡製糸場。
ここからの眺めもなかなかです。

本当に世界遺産になる必要があるのかなぁ。?

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