的な? [言葉]
最近、”的な?”が気になります。
接尾語の「的」は、日本語としては新しい言葉だそうで、
明治時代、英語やドイツ語の"tic"や"tik"の訳語として
使われ始め、いつしか日本語に深く入り込んでしまったと聴いています。
「的」は、主に人間や物事の性質を表すときに使いますが、
話し言葉では、断言すると角が立つとき、
言葉のお尻に「的」を着けると、
意味が曖昧になり、言葉を柔らかくする効果もあるようです。
そんなところが、本音と建前を使い分ける
日本の文化にピッタリハマってしまったんでしょうね。
最近は、「~的にぃ」とか「~的なぁ」など、
若者言葉のようになっていますが、
私もブログの文章を書くとき、
威勢が良すぎて自己主張が強くなりそうなときは、
「わたし的に」を使います。
「個人的に」では他人行儀というか、いやな奴に感じません?
ただ、現実の場面で、「○×さん的にはいかがですか?」
といった言い方をされたら、たぶんむかつきますね。
いい加減で、あなたの意見ははじめから尊重しないよ、
と言われているように感じます。
お笑いコンビ の”キングオブコメディ”や”アンタッチャブル”のコントで
相手がひととおり話した後、
「的なぁ~」と付けるネタがあります。
お前には娘はやらん!! 的なぁ~
てやつ。
適当で、いい加減で、現実だったらむかつく言い方だからこそ
笑い転げてしまうんでしょうね。
アンタッチャブルのザキヤマなんか、
彼のいい加減キャラにこの「的な」はピッタリです。
このお笑いの影響なのか、
文節のあとに「的な」をつけるのが流行りのようですね。
Perfume の ”fake it” という歌
fake it - perfume
世界で一番すきな 的な?
あなたしかいらないのよ 的な?
(詞:中田ヤスタカ)
"的な”が効果的に使われています。
2010年にリリースされた 「ねぇ」のカップリングで、
アルバムにも収録されていない曲ですが、
"的な"がテキーラを連想させたり、、
遊び心があります。
面白いです。
適当で、いい加減な響きがする”的な”を
fake という英単語とリンクさせ、
ご機嫌なダンスナンバーにしてしまった
中田ヤスタカ恐るべし!!
的な?
そんなことを考えながら、
的な?
”的な”についてのエントリーでした。