SSブログ

テルマエ・ロマエ [映画]

話題の映画、「テルマエ・ロマエ」、観ました。

イタリアへ旅行したくなるし、
温泉に漬かりたくなるし、
阿部寛のファンの方は彼の裸のお尻を余すところなく見られただろうし、

面白かったですけどね。

でも・・・・・いまいち、かな?

原作は、ヤマザキマリさんの、同名のコミック「テルマエ・ロマエ」。
すでに超ベストセラーなので、いまさらですが・・・

古代ローマの浴場建築技師ルシウスが、現代の日本へタイムスリップし、
「平たい顔族」の優れた風呂文化にカルチャーショックを受ける

この設定自体がそもそも面白いわけですが、

風呂好きな古代ローマ人と日本人の共通性
湯につかると争いごとなどどうでもよくなる風呂文化の平和性、など

作者のメッセージが、
映画では雑に扱われている、という印象を持ちました。

上戸彩演じる売れない漫画家 山越真美。
コミックの、歴史学者で芸妓 小達さつきに当たるキャラクターと推測しますが、

聡明な女性ではないし、猛勉強でラテン語を覚えさせるとか無理がありますよ。
元気な女性のキャラクターが必要、とか誰かの勘違いでしょうが、
冒険映画じゃないんだから、観客をイライラさせるだけで正直いってジャマ。
でも、それは上戸彩の責任ではありません。

北村一輝演じるケイオニウスは、
原作では女好きだけれど、それなりに尊敬を受ける人物として描かれているのに、
映画ではただの女ったらしになっているし、

友人のマルクスが、映画では、ルシウスの妻を寝とってしまい、
これじゃ続編作れないよな、とか思っていたら
そのマルクスがラストシーンで笑顔でルシウスに拍手していたり、

権力争いもいがみ合いも、
みんな一緒にお風呂に入れば平和平和
というコミックの大事なメッセージ部分が薄くなり、
最後のハドリアヌス帝がルシウスをたたえる場面は
豪華な学芸会みたいで

ローマの撮影所まで行き、
それなりに金をかけ、苦労して制作したのはわかりますが、

中途半端だし、
ピントがずれていると感じました。

まぁ、おじいちゃん俳優たちがいい芝居をしていたし、
よくぞそろえたと思うほど濃い顔の役者が揃っていたし、
コミックの美味しいところを忠実に映像化したところは大笑いしました。

でも、この話は、コミックで読んだほうがいいと思います。

2012050601.jpg

nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。