おとなになった常用漢字表 [言葉]
先月のことですが、
29年ぶりに常用漢字表の変更があり、新たに196字が追加(5字削除)され、
1945字から2136字になった、
という記事がありました。
常用漢字とは、
法令や新聞、雑誌、放送などで使用する漢字の目安だそうです。
強制力はありませんが、「学習指導要領」のある教育現場では
一気に数が増えてどう教えるか悩ましい問題になっているとのことです。
常用漢字表
http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003929&clc=1000000068
携帯やパソコンの普及で、
今は漢字はひらがなを入力して変換すれば表示されます。
すでに、漢字は書けなくても読めればいい
という文字になっているんですよね。
学習指導要領では高校生に
「主な常用漢字が書ける」ことを求めているそうですが、
こんな項目、削りゃいいんですよ。
読めればいいんだから。
常用漢字は「目安」程度にして、
今まで通り自由に漢字を使ったらいいと思います。
漢字を使ったほうが読みやすけれ使えばいいし、
読みにくければ使わなきゃいい。
ただ、それだけのことだと思います。
たとえば、今回、「虎」が常用漢字表に追加されましたが、
もし使っちゃいけないとして、
「猛虎」が「猛こ」じゃ締まらないですわね。
「鷹」は今回見送られました。
しかし、「若たか」ではいかにも弱そうです。
それから、今回、表に追加された漢字の中に、
え~これって常用漢字じゃなかったのお?
という漢字もありますよね。
「藤」なんて、一体どれだけの日本人が
苗字で使っていると思っているのか。
佐藤さんだけで180万人以上いるそうだから、
加藤さん、伊藤さん、藤田さん、藤原さん・・・
500万人以上は今回常用になったでしょうね。
「岡」もなぜ外していたんでしょうかねえ。
「岡ちゃん」はW杯直前まで常用ではなかったんですね。
あと、
今回追加された常用漢字の表を見ながら思ったのですが、
世の中の裏の部分や、
おとなの話で使う漢字が多く含まれましたね。
ためしに、
次の新たに常用漢字表に入った漢字を順に見ながら、
イマジネーションを膨らませてみてください。
闇、妖、淫、蜜、嗅、艶、股、勃、萎、羞、罵、蔑、
嘲、鬱、諦、嫉、妬、怨、狙、斬、冥、踪、籠、蓋、呪・・・・
どうですかぁ?
何となく、サスペンスドラマを見ている気分になってきませんでしたか?
いずれにしても、
常用漢字表がおとなになったことは確かなようです。