白い蝶のサンバ [音楽]
昨年、一番売れたシングルは、AKB48の「フライング・ゲット」だそうですね。
聴いていると元気が出るので、
私もお気に入りの一曲になっています。
”フラゲ”とか、”あるある””鉄板””無双”など、
今の言葉を使った歌詞も面白いです。
ただ、サビのメロディー。
遠い昔に聴いたような気がするのですが、
それを思い出せないまま年を越してしまい、
少しモヤモヤしています。
で、この「フライングゲット」。
早口ですよね。
ことばがたくさん詰めこまれたこの歌を聴いているうち、
古い歌を一つ思い出しました。
森山加代子さんの1970年の大ヒット曲。
”白い蝶のサンバ”
21世紀では、森山さんの代表曲として記憶されていますね。
私、この歌が流行っていたころのことを覚えています。
ラジオでスポット広告をよく流していて、
歌いだしの
♪あなたにだかれてわたしは・・ちょうになる
が、な~んて早口の歌だろうと、かなり衝撃的でした。
当時の歌謡曲といえば、4 / 4 なら
♪きみはかわいい・・ぼくのくろねこ
♪あかくさくのは・・けしのはな
大体、一小節に7文字
渚ゆう子の「京都の恋」や演歌など、
一小節に4文字という歌も多かったから、
12文字詰め込んだ「白い蝶のサンバ」は、異色のナンバーで
相当早口の歌に感じました。
ちなみに、この曲が流行った1970年は、
ほかにもちょっと早口のヒット曲がありました。
愛は傷つきやすく / ヒデとロザンナ
走れコウタロー / ソルティーシュガー
テレビの歌番組で「白い蝶のサンバ」を歌う森山加代子さんに、
私の父親が「へぇ~」と、珍しいものでも見るような顔をした覚えがあります。
森山さんがアイドルで活躍したのは1960年代の前半、
その後、一回落ち目になってしまい、
69年ごろは“あの人は今”状態の消えたアイドルでした。
「白い蝶のサンバ」のヒットは、
当時、森山加代子奇跡の復活!!と、話題になったので、
古い音楽ファンの中には、
そんなインサイドストーリーを思い出す方も多いのではないでしょうか。
で、冒頭のAKB48の「フライングゲット」ですが・・・
♪きみがぼくにこいをこいを・・しているのはてっぱん
と、「白い蝶のサンバ」と同じく、
一小節に12文字詰め込まれています。
1970年に異色だった早口の歌が
2011年には、日本のポップスの天下をとってしまったんですね。
この40年の間に、ラップがメジャーになったし、
一小節に言葉をいっぱい詰め込む歌は
今ではぜんぜん珍しくなくなりました。
そう考えると、「白い蝶のサンバ」って、古くて新しい曲なのかもしれませんね。
島谷ひとみ、モーニング娘。、一青窈 など
21世紀になってからよくカヴァーされているし、
名曲といっていいのかも。
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