行かないで、パパ

「行かないでパパ」は、原題「Daddy Don't You Walk So Fast」といいます。
歌っているのはウェイン・ニュートン。

 日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは「ラスベガスの帝王」と呼ばれるほどの超一流のエンターテイナーです。
日本で言えばディナーショーの王様・松崎しげるあたりでしょうか。

１９７２年のこの曲は、彼の70年代唯一の大ヒット曲ですが、私はこの歌に特別思い入れがあります。

７２年当時、ラジオの深夜放送全盛時代で、私はＴＢＳラジオばかり聴いていましたが、土曜の夜だけはラジオ関東の全米トップ４０にダイヤルを合わせていました。
まだ、番組がスタートしたばかりで、司会は音楽評論家の湯川れい子さん、エコーのかかった坂井隆夫アナウンサーの声が印象的でした。
最新の音楽シーンがリアルタイムにわかるのが魅力で、毎週ラジオにかじりついて聴いていました。
そんな中、この曲は湯川さんのお気に入りの一曲で、当時、歌詞を日本語に訳し番組の中で朗読したのですが、これが泣かせる内容でした。

The love between the two of us was dying
And it got so bad I knew I had to leave
But halfway down that highway when I turned around I saw
My little daughter running after me
Crying

Daddy, don't you walk so fast
Daddy, don't you walk so fast
Daddy, slow down some 'cause you're makin' me run
Daddy, don't you walk so fast

夫婦の関係が壊れてしまい、家を出た男の後を、事情を何も知らない娘がついてきて、パパそんなに早く歩かないでよ、と叫んでいるという設定。
当時流行のアメリカ映画のワンシーンが浮かんできそうな歌です。

まだ１０代半ばのガキだったのに、私はこれを聴いて激しく共感してしまい、その後30年以上、自分に娘が出来てからもずっと頭の中にこの歌がありました。

Now, it broke my heart to tell my little daughter
That her daddy had to run to catch a train

男は、心が痛むが「パパは列車に間に合わすため急いでいるんだ。」と嘘をつく。
でも、ふり向くと幼い娘はまだついてくる。
パパそんなに早く歩かないでよ！！

いろいろ問題のあるYouTubeですが、こういう滅多に聴けないナンバーを見つけたりすると、感激してつい聴き入ってしまいます。

で、この歌の結末は、

I just had to turn back home right there and then
And try to start a new life with the mother of my child

戻ってやり直すんです。（泣）
ちょっと話が出来すぎですけどね。＾＾　

http://www.youtube.com/watch?v=sLzXEqg7Dxg

コメント 2

とてもいい曲ですね。子供の話になると、やたら涙もろくなる三船美佳さんがこの曲聞いたらきっと号泣するでしょう。(^^
ところで、YouTubeの歌声は女性の方のように聞こえるのですが、
ウェイン・ニュートンさんは若いときこんな声をしていたんでしょうか？
by kanican (2007-07-20 22:29) 

☆kanicanさん

嵌ると泣ける歌でしょ？
ウェインニュートンはもちろん男性です。
がたいが大きいわりに童顔で、声が女性っぽいアンバランスさが特徴、ラスベガスではもうお馴染みの歌手だそうです。行ったことないのでわかりませんが・・・（笑）
by Cliff (2007-07-20 22:40)